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消滅時効 - 相続 行政書士 中原区

正義に反するとは限りません

内容証明と時効とは関連が強いので、要点を書いておきます。
取得時効】の項もご参照ください。


取得時効】についてご存じの方は、時効を援用するのが正義に反するかのような印象を持たれたかもしれませんが、そういうわけでもありません。

たとえば、「保証人」になっている場合です。保証人などなりたくてなる人は滅多にいないでしょう。「絶対に迷惑はかけないから」と頼まれて、義理人情で仕方なしに引き受けるのです。

A氏がB氏に金を貸し、C氏が保証人になるとします。
B氏が期限に支払わないまま、時効期間が経過し、それでもまだB氏は支払いません。しかもB氏は、資力がないわけではなく、趣味に結構なお金をつぎ込んでいます。

A氏は、B氏が支払わなかった場合の用心に、C氏を保証人としているのですから、A氏としてはC氏に支払いを求めたくなります。
A氏から請求を受けたC氏は、B氏の債務は時効だから、私(C)も、もう支払いません、と主張できないのでは気の毒ではありませんか。


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時効の援用は当事者がする

時効の援用は当事者しかできません。勝手に第三者ができないのは、本人の正義感・徳義心などを考慮しているからです。

しかし、上の例のC氏はほとんどだまされて保証人になったようなものです。C氏を救済する方法として、C氏から時効の援用ができるのです。

他にも、時効の援用によって直接に利益を得る人は、時効の援用ができます。どのような人が「直接に利益を得る人」なのかは、お問い合せください。

消滅時効にかかる権利と期間

  • 債権が10年
  • 債権と所有権ではない権利が20年

他のページも書きましたが、10年はあっという間に過ぎると思います。

時効の中断

時効が成立して権利を失いたくはないでしょう。その人は時効中断の手続きをすればよいのです。もっとも確実なのは裁判ですが、裁判を起こさず(起こせず)悔しさを我慢する人も多いようです。

時効を成立させないためには「時効の中断」の手続きをします。「中断」とはいいますが、「時効のリセット」と言った方がわかりやすいと思います。時効には一定期間の経過が絶対に必要ですが、その経過した時間をゼロに戻してしまうことです。

その方法は、

  • 訴訟の提起、調停の申立てなど裁判所を利用する
  • 債務者が債務の一部だけでも弁済するとか、債務があることは承知しているから弁済まで猶予期間が欲しい等の書面を差し入れる
  • 差押え、仮差押え、仮処分をする

という手続きが必要です。消滅時効が成立してしまいそうなら、一旦、内容証明等で時効が完成することを止めることができます。

「時効の中断」はリセットですが、内容証明郵便を使うものは「時効の停止」といって、内容証明郵便など確定日付のある書面で通知すれば、それから6か月以内に「時効中断」の手続きをしなければなりません。

「中断」と「停止」がわかりにくいですが、日常の日本語で「中断」というのは、「大雨のせいで、野球の試合が30分中断した」と言ったりするからでしょう。試合が「5回の表」まできたところで中断したなら30分後に、「5回の裏」から試合再開します。
ところが、法律の時効では、中断したら「再試合」となるイメージです。

時効は中断しても、またその時から、新たに時効完成へのカウントが始まりますから、「時効の完成はもうなくなりました」という表現を使うわけにはいかないからなのです。


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訴訟がどうしても嫌ならば

上に、消滅時効停止の方法を3つあげてありますが、訴訟でないものがひとつあります。

  • 「弁済まで猶予期間が欲しい等の書面を差し入れる」というのは、相手が悪質でない限り、可能でしょう。「自分に債務があることは承知していますよ」という債務承認の書面を作成すればよいのです。契約書合意書示談書等と似ています。金銭の返済等なら、返済の仕方を変更するなど、新しい契約をしなおすとよいのではないでしょうか。これが最も現実的だと思います。
  • 「債務者が債務の一部だけでも弁済」した場合も時効がリセットされますから、本来は、
     「自分に債務があることはわかっていますから、今、支払えるだけ払っておいて、残りも必ず返済します。」というようなものです。

しかし、「一部だけの弁済」を悪用して、
 「1か月分だけでも支払えば、1年間は取り立てません」とか
 「半額だけ支払ってくれれば、それで完済したことにしますから」
などと(口頭で)言って、少しでも支払わせて(支払いの証拠を残します)、「時効の中断」という法律を利用(悪用)する人もいます(違法ですが、立証が困難です)ので、きちんと書面を作成することが重要です。

こういう場合も、相手の言い分、自分の考え等を、合意書示談書等で記載しておけば、「しまったっ!」ということはほとんど避けられると思われます。

何らかの事情で示談書合意書等を交わせなかった場合には、すぐに内容証明郵便で、「貴殿からこういう条件を提示され、私はこのようにしたのですよ」と通知しておくだけでも、何も書面がないよりはよいでしょう。

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