子供・離婚

2023年1月22日は旧正月です。明治5年11月9日から新暦を採用したから正月が変更になったのですね。
もう何年も凧あげをしている子を見ていませんが、多摩川河川敷なら正月にやっている子がいたのでしょうか。

新暦にするという明治政府の発表はかなり急だったようですが、もう決定は決定なので、反対のしようもなかったのでしょう。
江戸幕府も明治政府もかなり強権を振るったイメージですが、江戸幕府が贅沢をしてはいけないというお触れを出しても、一般庶民は聞く耳を持たず、凧あげをやめなさいという禁止令を出しても子供たちはやめなかったそうです。

凧あげ

凧あげなら私も小さい頃、少しやりました。うまく上げようとすると結構むずかしいものです。子供の遊びとはいえ、子供が考案したわけではなく大人が提供するので、子供に凧あげをさせた理由があったわけです。

凧あげで、天と地が1本の糸でつながるとか、立春の季節に空を見上げると健康に過ごせるという意味があったようです。子供たちの健康を祈ったのですね。

羽根つき

女の子の遊びとしては羽根つきが有名ですが、これは実際にやってみると非常にむずかしいと思います。私には難しすぎて、おもしろくありませんでした。だから代わりにバドミントンをした記憶があります。
羽根はトンボを模しているそうです。当時は蚊を媒体とした感染症が多かったため、蚊を食べるトンボに、子供を感染症から守ってくれるようにという願いが込めていたとか。また、羽根の黒い固い部分はムクロジでできていました。ムクロジは「無患子」という字を書き、子供が患わないようにという意味がありました。

独楽

木の独楽(コマ)ではなく、私はベーゴマの方が印象に残っています。相手のベーゴマをはじき出したら勝ちという本来の遊び方はあまりおもしろくなくて、次第にベーゴマのカドを削って鋭くしたり、何かを付着させて重量を増せば強いベーゴマができるのではないかと考えて、加工することに熱中しました。

他のおもちゃ

「めでたい」という意味の鯛車(たいぐるま)があったり、
打ち出の小槌、
マルッとご縁がまとまる「鞠」
福を招く福助人形、
鳩笛などがあったようです。鳩笛は「鳩胸」であり、食べ物が喉につかえないという意味だそうです。

はっきり言って、子供にとってはあまりおもしろいおもちゃではなく、子供たちが健やかに育ってほしいという大人の願いを込めたものを子供に押しつけた(?)ような気がします。

それだけ家庭内で子供を大切にしたということだろうと思います。正月には子供のことで頭が一杯だったかもしれません。家庭の中心は子供・子育てだったのかなとも思います。

離婚の原因

正月のおめでたい話から急に話題が変わってしまいそうですが、離婚協議書の作成という相談をうかがっていると、「子供のために」という離婚がけっこう多いのです。
子供のために離婚した方がよいという判断です。具体的にはさまざまなものがありますが、昔から家庭内で子育てを大切に(第一に)考えてきたという点では共通する考え方なのかもしれません。法律書で解説してある離婚の話とはかなり異なる複雑な事情があります。

そのうえで、離婚協議書という形式に当てはまるように書面を作成します。
離婚協議書は数ページの書類ですが、離婚の意味を文字や文章ですべて表現しきれないこともあると思います。もちろん面会交流や養育費等の法的なことはクリアーしているのですが、書面の奥に当事者しかわからない深い意味が込められている場合があります。

離婚協議書の他に、約束事として別の書面を作っておくこともあります。離婚協議書とは別に作成するくらいですから、弁護士さんや裁判所に公開する予定はなく、「万一の場合には読み返して、離婚のときの事情・気持ちを思いだしてください」ということのようです。

離婚協議書は公正証書にするのか】もご参考にどうぞ。