不倫の慰謝料事実証明

不倫の損害賠償の種類

このホームページでは「不倫の慰謝料」と書いていますが、不倫とか不倫交際といっているものは「不貞行為」のことです。「慰謝料」は不法行為による損害賠償のことで、一般的には「不倫をされた配偶者」の「心のケア」をメインにして授受されるお金です。

よくある質問なのですが、

「不倫の証拠を押さえるために探偵会社に依頼したので XX 円かかったんですが、この費用は相手に請求できますか?」

という問題があります。

探偵費用など

不倫を確信していたけれども確証がない。だから調査を依頼したら、実際に不貞行為の証拠が得られたということはよくあります。不貞行為に関連して、余計な出費をさせられたと感じるのももっともです。この出費は、自分が受けた「損害」だと思うでしょう。

調査費用の他に、内容証明郵便示談書合意書などの作成費用、不倫が原因で眠れない・頭痛がするなどで病院にかかった治療費・交通費、病院にかようために仕事ができなかった休業損害、休業では済まずに転職せざるを得なかった・・・などがあり得るでしょうか。場合によっては、訴訟関係費用もかかります。

さらに、不倫発覚後、体調が悪くなり、子供の世話が十分にできなかった、子供の世話ができなかったために子供が学校に行けなかった、不登校になった、非行に走った、退学した、仕事に就けないなどなど、可能性としてはたくさんあります。そういう損害は請求できるのでしょうか。

たとえば、

  • 調査費用:事情によって、さまざま。
  • 内容証明郵便・示談書・合意書などの作成費用:相姦者側、被害者側、双方で折半など。
  • 訴訟関係費用:ほんの少し、相手が負担する場合もあり。
  • 治療費:慰謝料(精神的な慰謝料)に含むことが多い。
  • 休業・転職::相当因果関係が問題であり、あまり認められない傾向か。
  • 子供などへの影響:相当因果関係の問題か。

上に簡単に触れてみましたが、精神的な慰謝料という損害賠償以外は、あまり認められない傾向かと思います。ただし事情によってさまざまなようです。

因果関係

上に、「因果関係」と書きました。「〜ということがあったから、〜が起きた。」「〜がなければ、〜もなかった。」というような関係です。

たまたま喧嘩で人を殴ってしまい、当たり所が悪かったので検査入院したとすると、怪我をさせた責任はあります。治療費・休業補償・慰謝料等の問題はあるでしょう。しかし、検査入院した晩に、たまたまその病院が放火に遭い、検査入院していた人が焼死したとなると、怪我をさせた人は、その死亡についてまで責任を負うのでしょうか。死亡した人は、「殴られたから、死亡した」ということになるしょうか。「そんなはずはない。」とまずは感じると思います。

これはよく使われる例で、通常は、死亡についての責任を負うことはありません。常識的に第一印象としては、そこまで責任を負うことはないはずと思っても、「もし殴らていなければ、入院もしないので、死亡することはなかったのです」と言われると、真面目な人ほど責任があるような気がしてくるかもしれません。

実際に死亡事件のような大問題ではなく、「いくら弁償をするか」という話し合いの場合によく起こる議論で、そういう考え方を提示する人・受け入れる人がいます。第三者としてみていると妥当かどうかわかることでも、当事者になるとわからなくなりがちです。

 

 

相当因果関係

夫(妻)の不倫のために、妻(夫)が大きな精神的損害を受け、そのために子育てに失敗し、子供の人生が変わった、という連鎖があり得るとしても、相姦者(不倫の相手方)はどこまで責任を負うのでしょうか。

一般には、不倫の影響で通常生じるであろうと思われる損害賠償までが認められるとされています。

「通常生じるであろうと思われる」とか「社会通念」「一般常識的に」と言って理解できて、譲歩し合えるならよいのですが、双方とも納得できない、どちらも譲歩する気がないとなれば、手続き的には「訴訟」をするしかありません。理論上は複雑な判断になるかもしれません。訴訟で満足できる結果になればよいのですが、現実には、あまりそういうことはないようです。

書面にする

腹の立つことはたくさんありますが、協議の調整の仕方・落とし所・着地点は考えておくことをお勧めします。我慢と妥協ではありますが、結果的に自分のためになると思います。そのためには、事実関係(事実証明書)・権利や義務を書面(示談書合意書)にまとめてみるとわかりやすくなります。多少、時間をかけることもよいことだと思います。もっとも、自分の主義や信念もあるでしょうし、ここを曲げては人の道にはずれるということであれば、最後まで貫き通してください。できるだけお力になります。