月末限り

合意書示談書などの契約書で、支払い方法としてよく「毎月末日限り」とか「△△年△△月△△日限り」と書いてあります。



この「限り」は「〜までに」という意味です。「毎月末限り」は「月末が支払いの最終期限」というようなことですので、25日に支払っても30日でも構いません。

月末に限定とか△△年△△月△△日限定ということではないのですが、「支払う日をたった1日に限定してあっては困る。」ということをよく耳にします。

そこで、当事務所では固苦しく書いたほうがよければ「〜限り」とし、わかりやすいほうがよければ「〜までに」と書いています。

法律用語を使わなくても

「毎月△△円を月末に限り振り込んで支払う。」という合意契約書をみたことがありますが、これは書き間違いでしょう。
ネットや本のひな形を見ながら契約書を自分で作成した人が間違えやすいと思います。

(他のページでも書きましたが、ひな形を使うときは、内容がよくわかっていないのであれば、ひな形をなるべく変形しないでそのまま書くようにしてください。
書き換えるのは、氏名・年月日・価格などです。
場合によっては、契約内容をひな形に合わせたほうが無難だと思います。
内容の一部を変更したり、ひな形になかった項目を付け加えたために全体が無効になってしまった例もあります。)

「△△年△△月△△日限り、金△△円を振り込んで支払う。」と書いてあれば、遅くともその日には支払うのでしょうし、「月末限り」と書いてあれば月末までには支払うのでしょうから、実際にはあまり問題にはならない事項かもしれません。

しかし、相続人同士とか、不倫の慰謝料を請求している・請求されているというように、相手との関係がピリピリしているような場合には、このことで喧嘩になることもありますから気を付けましょう。喧嘩にならないまでも、このひと言で馬鹿にされたりすることはありそうです。不倫の慰謝料・示談書・遺産分割協議書などでは、よくあることです。言われた方は我慢すれば済むことですので、結論をしっかり見つめるようにするとよいと思います。

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