協議解決
と書いてあることがあります。
契約当事者の意見が異なった場合に「協議」をして解決すると定めていますが、協議が調わなければどうなるのでしょうか。
ここに書かれているのは、意見の相違があっても訴訟をしてはいけない、必ず協議で解決すること、という意味ではありません。
協議で解決できるのか
「協議で解決する」と書いても、解決しないものは解決しません。それなら書いてもあまり役には立たないのではないかと思われるでしょう。
確かに、法的には書いても書かなくてもよいような文言です。極端にいうと、法的には無意味な規定なのです。ただ、訴訟によらずに、なるべく協議によって紛争を解決する可能性を残しておこうという意味です。
また、契約書としての体裁がよくなることと、訴訟にはメリットだけでなくデメリットもあるので、「協議で解決したいものですね。」という心がけとして多くの示談書・契約書に書かれています。
予防すること、訴訟を避けること
「協議で解決する」と書くことで、問題の予防と解決の「心がけ」を示していると思います。
その他にも、契約書では「予防」と「解決」に役立ちそうな工夫をしておくことが考えられます。再発を予防したり、訴訟を避けるための一例をあげますと、不倫の慰謝料の問題があります。
「不倫の慰謝料請求」と「慰謝料の支払い」などによって、この件は終了するわけですが、後のことを考えて示談書・合意書・合意契約書を作成しておきます。
当事者間で協議をし、慰謝料の授受をしただけで終了するケースもあるようですが、専門家としては、依頼人から特に要望がない限り、必ず作成するでしょう。
再度の不倫
一度不倫が発覚しても、その後も不倫を繰り返すことがあります。その場合ももちろん慰謝料請求ができますが、そのときになって改めて金額の検討をするより、一度目の発覚のときに、同じ相手と再度、不倫交際をすることを想定して、あらかじめ示談書や合意契約書・和解契約書にその場合の措置(支払額)を決めておくことができます。
違約金
契約を守らなかった場合のことを決めておけば、その損害額などを算定する手間が省けるだけでなく、契約を守るように心理的なプレッシャーを与え、再度の不倫(契約違反)を予防する効果もあります。「慰謝料額」・「違約金」・「罰金」と書いてある例を見ますが、「罰金」ではありません。
たとえば、このように定めておくことができます。
- 第△条(違約金)
乙が第△条に違反して甲と連絡とることがあれば、△△円を違約金として支払う。
合意書・契約書のこのような内容は、あらかじめ「取り決め」をしておくことで、後日の混乱を予防したり、訴訟を避けるためのものです。
連絡をとったのか、不貞行為があったのかなど、違反があったのかどうかが明確でないとか、主張が対立する場合は「契約に違反すれば支払う」と書いたとしても、そう簡単に解決するとはかぎりません。
「違約金の定め」は単なる「協議解決」の取り決めより有益ですが、「絶対に」「容易に」解決できることを保証するものではありません。とはいえ、かなり役に立ちます。
すぐに「訴訟を」と考える人もおられますが、実際は、金銭面だけでなく、訴訟には意外と大きなデメリットがありそうです。(人によって感想が異なります。)
川崎・横浜・東京 示談書
彩行政書士事務所は、東急東横線とJR南武線が交差する武蔵小杉を本拠地としていますので、
- 川崎市全域
- 東京都南部(東京都大田区・世田谷区・目黒区・品川区・渋谷区・新宿区、など)
からは、非常にアクセスがよいと思います。
その他、遠方からの人もおられますが、
- メールと電話と郵便だけ
で、お引き受けできる場合もあります。ご希望をお知らせください。(電話だけで業務をお引き受けすることはできません。)
通常の業務時間の他に、
- 就業後(19時・20時から)
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などもできるかぎり対応します。
メール・電話でご連絡ください。
電話に出られない場合には、なるべく早く折り返しお電話いたします。(勧誘には適さない業務だと思います。)
ひと言で済むようなこと、一般的なことは無料です。
面談は有料となりますが、先にメール・電話でおよその内容をお伺いします。ご予約をお願いします。
最初のお話のときには、話す内容などをきちんとまとめていなくて大丈夫です。
大きく分けるとどういう分野の相談なのかなど、こちらから質問しますので、何をどうすればよいかは、お話をするうちに決まってくると思います。