離婚協議書

財産分与における不動産

離婚時に財産分与をしますが、マンション(不動産)をどのように分けるのか困ることがあります。

その不動産を売却して分けるならかなりシンプルです。2分するとか3分するとか、現金を分けるのですからわかりやすいです。

売却せずに、夫婦のどちらか一方の単独所有にするのであれば、不動産の持ち分の代わりに金銭を支払えばよいのですが、その金銭がない場合にどうするかが問題です。

婚姻後の購入ですか?

不動産の持ち分ですが、購入時期が婚姻前と婚姻中では扱いが異なります。

婚姻中に購入したのであれば、たとえば夫の持ち分が9割、妻の持ち分が1割でも、これは夫婦の共有財産であり、財産分与は2分の1とするのが一般的なようです。

法律上は夫婦別産制ですから、夫の名義で得た財産は夫のもの、妻の名義で得た財産は妻のものなのですが、たとえば妻が子育て中に収入が減るかもしれません。また、夫が出世して高い地位と収入を得た場合には、妻の協力があったからと考えられます。

その結果、婚姻中に得た財産は、夫のものも妻のものも合算してから分けるのが通常です。

同様に、婚姻後に購入した不動産の持ち分が夫と妻で9対1であっても、財産分与に当たっては5対5(つまり双方が2分の1)とすることが多いです。これは財産分与のときに、他の財産と総合して考えることですので、必ず不動産について5対5(2分の1)にするということではありません。

婚姻前なら

では、婚姻前に9対1で不動産を購入していたらどうするのかということになります。

婚姻前にまったくの他人が不動産を共同購入することはないでしょう。おそらく婚姻を視野に入れて購入したのだと思いますが、持ち分を明確にするためにわざわざ婚姻前に共同購入したとも考えられます。

婚姻直前とはいえ婚姻前ですから、持ち分どおりに財産分与するというご夫婦もおられるでしょう。

事実婚

また、婚姻届を提出する前に不動産を共同購入したけれども、この時期は事実婚内縁関係)であったという主張もあるかもしれません。こういうことで離婚協議が進まないほどに意見が対立すれば調停離婚・裁判離婚をお考えになったほうがよいでしょう。

 

離婚協議書 川崎市中原区

 

法律に苦しめられるのか、助けられるのか

話は逸れますが、上のようなこともありえますから、事実婚というのは避けたほうが無難かと思います。

仲が良いときは事実婚でも同棲でもよいかもしれませんし、自由意思の共同生活に法律を持ち込みたくないとか、夫婦の共同生活に国家の干渉を受けたくないというのならよいのですが、なにかと問題が生じがちです。

婚姻届を提出(法律婚を)すると、さまざまな制約・義務が生じます。助け合うとか、不倫(不貞行為)はしないというようなことです。(他の異性と関係を持つのは自由と当事者間で納得しているのであれば、いわゆる不倫といわれるようなことも差し支えありません。)

一方、相続について優遇されるなどの保護もあります。不倫の慰謝料を請求できるなど、婚姻生活を保護する方法も得られます。法的な保護を受けるというのは先人が考えてくれた生活の知恵とも考えられます。

もっとも法律に助けられる人と、法律に苦しめられる人がいますから、どちらがよいのかは人それぞれとしか言えません。

離婚相手を信じるのか

婚姻関係が冷めきって、あきらめのような雰囲気で離婚する(財産分与する)場合と、相手に対する不満などが蓄積して、かなり感情的になって離婚する場合があります。

冷めた気持ちで離婚するなら、必要最低限の名義変更などをして、あとは離婚届を出すだけで済ませるご夫婦もあります。

感情的になって離婚する場合は、相手が財産分与で狡猾な手段を使うのではないかと心配になることがあります。「自分が婚姻前から持っていた財産を、婚姻中にふたりで使ったのだから・・・」という厳密な計算には限界がありますので、こういう問題は調停や訴訟で解決しようとしても証拠が不十分なことが多いです。

相手を全く信用できないのであれば、調停・訴訟をしていくほかありません。両者が共に無念さを残すのか、一方だけに気の毒な結果になるのかわかりません。

相手に不満はあっても、多少なりとも譲歩する気持ちがあるのなら、離婚協議書の案を作成しながら財産分与を検討していくと、一般的にはゴール(離婚)にたどり着けるものです。離婚協議書の案を何段階かに分けて一歩ずつ完成させていきます。不動産取り引きの詐欺の例などを調べて、「相手がこの方法を使ってくるのではないか。」と本当に心配なら訴訟を考えましょう。その場合の専門家のご紹介はいたします。

 

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