反省文

小学生の頃、夏休みを楽しみにしていましたが、その直前に試練がありました。通信簿が渡されるのです。

たいていは暗い気持ちで持ち帰りました。

成績が悪いと、親に叱られはしませんでしたが、感想文を書いてほしいと言われました。

親の気持ちもわかるので、「これが実力なんだよ」と言うわけにもいきません。なんとか今後に希望をもてるようなことを書こうと思って苦心しました。

反省文・謝罪文

不倫・不貞行為があったときとか、万引きの際に、反省文とか謝罪文を要求されることもあるようです。

自分が悪いので、反省もしているし謝る気持ちもあるのですが、うまく書けないということはあるでしょう。

小学生時代の私の感想文と共通点がありそうです。

人に依頼する

反省文とか謝罪文の作成をお引き受けしていますが、「代わりに書いて差し上げます」という言い方は正確ではないと思います。

事情や心情をお知らせいただいて、それを整理して、ちょっと工夫を加えて書きましょうというものです。

かなり以前(昭和の中期まで?)のことですが、ラブレターを書いてくれる業者さんのような人がいたのだとか。

書いてもらうとしても、出会いやこれまでの経緯などを説明をしてもらわないと書けません。

気持ちの伝わってこない説明では、気持ちの伝わる文章は書けないでしょう。

人に依頼して代わりに書いてもらうとしても、やはり内容は本人のものだからです。

オーダーメイド

反省文とか謝罪文の場合も、反省や謝る気持ちがなければ誠意の伝わる文は書けません。

反省文や謝罪文の作成依頼を受けた場合、実は毎回、小学校時代の作文のような重圧(?)の中で文章を考えています。

書けないときには、本当に書けないのです。

道を歩きながら、ご飯を食べながら、入浴しながらいつも考えています。

ところが、ほんの些細な出来事や気持ちなどをうかがったおかげで一気に文章ができることがよくあります。

人に書いてもらっても、内容はご本人のものということです。ご本人のオリジナルをオーダーメイドしています。

解決に向けて

おそらく反省文や謝罪文を要求する人は、当然本人が書かなければならないと思っているでしょう。

しかし、人に依頼しただけでは反省文や謝罪文は完成しないものなのです。

ですから人に依頼したのでは、反省しているのかどうかわからないということはないと思います。

また、反省文とか謝罪文を要求されなくても、解決に向けて自主的に提出する(差し入れる)人もいます。成果は保障されないとしても、なるべく円満な解決をするために書いてみる価値はあると思います。

完全な解決といえるようにするためには示談書合意書なども必要でしょう。